出光 年産10万kl級 ATJ製造でNEDO採択 国内初の商業規模SAFサプライチェーン構築目指す

摘要

出光興産は4月19日、世界初の年産10万kl級ATJ製造商業機の開発に向けた取組みである「最先端のATJプロセス技術を用いたATJ実証設備の開発と展開」がNEDOグリーンイノベーション基金に採択されたことを発表した。今回、NEDOに採択されたのは、「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」で、国内初の商業規模SAFサプライチェーン構築によるSAFの社会実装を目指すもので、2022年度~2026年度の5年間（予定）で事業規模が457億円となる。同事業は、原料となるバイオエタノールの国内外からの調達（年間18万kl）及び世界初の10万以級ATJ製造商業機の開発に取り組み、2025年度に出光の千葉事業所内にATJ技術によるSAF製造装置を建設し、2026年度から供給を開始する。また、製造コストについては、100円台/lの実現を目指すと共に、品質保証体制を確立し、競争力あるSAFの安定供給を実現する。これらにより、原料の多角化を含めた国内初の商業規模サプライチェーンを構築し、SAFの早期社会実装を目指していく。