瑞国スイス連邦工科大学チューリッヒ校滞在記

摘要

筆者は2020年10月8日から2021年3月31日までの間，瑞国スイス連邦工科大学チューリッヒ校の村上元彦教授の研究室に客員教授として滞在した。村上教授のご専門は地球科学である。筆者と村上教授はこれまで高圧下におけるガラスの構造物性研究で共同研究を行ってきた経緯があり，その一環で村上教授に招聘されての滞在であった。スイス連邦工科大学（ETH）は自然科学と工学を対象とした世界でもトップクラスの工科大学であり，様々な大学ランキングの上位に入ることが多い。ETHはドイツ語でEidgenossische Technische Hochschuleの略称であり，チューリッヒ校においては末尾にZurichのZを付けてETHZと呼ばれる。これまで20人以上のノーベル賞科学者を輩出した大学として名高い。ETHZには姉妹校としてスイス連邦工科大学ローザンヌ校（EPFL）が存在する。ETHZのキャンパスは旧市街と郊外のHonggerbergの2ヶ所に存在し，両キャンパスをETHZのシャトルバスで行き来することができる。筆者のホストである村上教授の研究室は旧市街キャンパスにある（Fig.1）。