米シエールガス革命と内向き政策エネルギー自給が世界を保護主義的傾向に

摘要

欧米先進国の民主主義に起こらた反グローバル化、内向き化2017年は、波乱の1年となるであろう。2016年6月における英国のEU離脱、2016年11月における米国のトランプ大統領誕生、2017年1月20日のトランプ大統領就任。いずれも、移民排斥、宗教差別、保護貿易主義をはじめとして、成熟した民主主義国家の代表である英国、米国の政治制度の根幹を揺るがず状況が、今後も続く。これらは、いずれも反グローバル化、内向き指向の政策といえる。実はシエールガス革命が背景にある。米国は、シェールオイルの生産量の増加により、海外からの石油純輸入量を、急速に減少させている（図表1）。