原油高騰と市場原理の行方投機的要因の高い原油市場

摘要

原油価格が再び史上最高値を更新した。 ロンドン国際石油取引所（IPE）は、4月17日に欧州の指標油種である北海ブレントが米国におけるガソリン在庫の減少とイランを初めとした中東情勢の不透明感を要因として1バレル70.40ドルと史上初めて1バレル70ドル台を突破した。 4月12日には国際エネルギー機関（IEA）が石油市場報告（Oil Market Report）を発表し、供給サイドにおける石油製品の供給改善と需要サイドにおける石油消費国の石油需要の伸びの鈍化という需給緩和の局面にもかかわらず、市場に投機資金の流入が増加しており、原油価格は一段と高まる様相を示していると報告している。