診断(検査)と治療マラセチアは本当に皮膚炎の原因か？

摘要

マラセチア性皮膚炎の診断は，特徴的な臨床像，細 胞診，治療反応によって評価される。マラセチア性皮 鹰炎の診断の流れを図に示したので，参考にしていた だきたい。マラセチア性皮膚炎の診断は，まず特徴的な臨床像 から推測することができる。マラセチア性皮膚炎の特 徴的な臨床像に関しては「言葉の定義と臨床徴候」の項 を参照していただきたい。特徴的な臨床像からマラセ チア性皮膚炎が鑑別疾患に含まれた場合，次に診断を 進めるための検査として細胞診を行う。具体的には押 捺塗抹検査（スタンプ)，あるいはテープ貼付試験（テー ブストリッピング）を行う。臨床像が合致しており，そ の病変部から，それがたとえ1個であっても，マラセ チアを検出したならば，マラセチア性皮膚炎を考慮す る必要があり，増殖したマラセチアがその皮膚症状（痒 み，皮疹）にどの程度関与しているのかを評価するため に，試験的治療（表）を行う。