日本プリント配線板生産実績 2014年8月

摘要

2014年8月における日本プリント配線板業界の出荷額は403億24百万円で前月比3.8%の減少、出荷数量は102.6万m~2で12％の減少である。8月は夏季休暇のために稼働日数が少なく例年でも減少するが、当月の数量減少は際立っている。前年比でも出荷額が5.6%減、数量は6.6%減で、両者のギャップは小さくなっているものの、市場全体が縮小しているように見える。販売単価は下がっている状況に変わりはない。年初からの累計は数量が前年比3.9%増と、増加幅が小さくなっている。出荷額は2.0%減で、減少幅が大きくなった。品種による違いは小さくない。リジッド配線板は全品種でかなりの減少となった。リジッド配線板合計は前月比で数量が14%、金額が10%の減少だ。前年比では出荷額が9.8%減、数量が4.7%減となった。これまで数量ではプラス成長していたものがマイナス成長に転じたことが特筆される。販売単価の下落にメーカーが耐えきれず受注できない構図がうかがえる。特に両面、6～8層回路の落ち込みが著しく、全体の足を引っ張る形になった。コア製品であるビルドアップ配線板も減少したが、前年比で金額が17.3％減であるのに対して、数量では8.2%増となり、この1年間で25%近い販売単価の下落が進んだ。フレキシブル配線板は前月比で数量が5.9%減少したが、金額では1.6%増となった。ただ前年比では数量が18.2%減、金額が9.3%減であり、販売単価では改善が見られるものの全体のレベルが低迷していることに変わりはない。品種別では片面回路が減少に転じたのに対して、両面?多層回路は2ヶ月続けての増加である。日本のフレキシブル配線板産業は海外のスマートフォンやタブレツトPCへの依存度が高く、年末商戦用の新モデルが出始めた影響が反映されている。モジュール基板は5月から4ヶ月続いての増加で、出荷額はこの2年間での最高を記録した。特にリジッド系モジュール基板の伸びが目覚ましい。この品種の主要ユーザーである半導体業界は世界的に半年以上増加傾向が続いており、日本のサブストレートメーカーにも影響が出ているようだ。