！犬アトピ一性皮膚炎,食物アレルギ一治療①

摘要

「病態,検査,診断」（P. 6-13)の稿でも触れたよ うに犬ァトピー性皮膚炎は単独での発症は少なく併発症 を伴っていることが多い。併発症の対策を適切に講じな いと症状の改善が乏しいため.確実な診断が治療のため には必要である。また，犬アトピー性皮膚炎と診断がつ いたとしても症例ごとに病態に差が大きい。そのため犬 ァトピー性皮膚炎ならこの治療と決まったものがなく ， 病態と合併症の程度により臨機応変に対応を変えていく 必要がある。20ほ年に犬ァトピー性皮膚炎の治療についてのガイドラインが策定されており"，病期によって何 を中心に治療するべきかわかりやすくまとめられてい る。ガイドラインの概要は表1に示すが，これを基本に 併発症の対応などを組み合わせて治療を組み立てている。