きらく橋の設計と施工：一括巻上げ架設工法を採用した橋梁

摘要

きらく橋は，都計3.4.201港楽木場町線が名古屋市港区の堀川を跨ぐ部分に架かる橋梁で，橋長300m（支間長48.2＋63.5＋75.0＋63.5＋48.2m）の鋼5径間連続鋼床版箱桁橋である（写真-1）．将来的には，上層に高速3号（名古屋高速道路）が架設され，2層構造となる計画である．架橋位置は，堀川の河口部であり，航路として水面利用されている個所である．本橋の河川内橋脚位置は，直近下流の中電ケーブル専用橋の橋脚見通し線上に計画した．P_1～P_4橋脚は，高速3号と市道の上部構造の両方を支持するため，壁式橋脚の上に門形ラーメンの柱構造を合成したRC 門形ラーメン壁式橋脚とした．上部工架設時の航路閉鎖時間を極力短くするために，P_2～P_3の中央径間は台船曳航し，一括巻上げ架設を行った．本文では，本橋の特徴であるRC 門形ラーメン壁式橋脚の設計と上部工架設について報告する（図-1，2）．