インドネシア・ニアス島における橋梁の地震被害復旧と復興に対する援助を考える

摘要

インドネシア政府（以下，「イ」国）からの要請を受け，(社)国際建設技術協会は先の2つの巨大地震（北スマトラ沖地震：2004年12月26日，M9.0およびニアス島北沖地震：2005年3月28日，M8.7）によるニアス島における橋梁および道路被害の復旧・復興の実態調査とこれにかかわる日本の援助の可能性を探るために2005年10月13日から20日にかけ調査団（筆者の五瀬，木下）を現地に派遣した．「イ」国は，現在，地方分権化を積極的に推進しており，この流れの一環として，ニアス県は2003年に北ニアス県と南ニアス県に分割されており，筆者の1人である北ニアス県知事（元ニアス県知事）とともに，被害や復旧・復興の実態調査，資料収集およびアチェ・ニアス復興庁などの関係機関との協議を精力的に実施した．