第50回 乱世を医す人 戦国時代の名医?曲直瀬道三 第六章 風雷の章

摘要

織田信長は清洲城の奥座敷で一人横になつて いた。その直前まで重臣たちと軍評定をひらいていた が捋があかず，夜中に帰らせていた。信長の領地はすでに強敵に囲まれ，織田家の危 機はすぐそばまで迫っていた。美濃の斎藤，近 江には浅井と六角，甲斐の武田信玄，越後には 上杉謙信。そして何よりも，東海一の弓取りと 恐れられ絶大な力を有して，駿河?遠江?三河を制する今川義元の存在がある。