港歩行者専用道第8号線(竹芝デッキ)

摘要

「(仮称)竹芝地区開発計画」は，東京都が行う都市再生ステップアップ·プロジェクトの1つであり，画家戦略特別区域計画の特定事業(都市計画法等の特例)として2015年に内閣総理大臣認定を受けた.港区海岸1丁目の都有地を約70年間の定期借地によって借り受け，業務棟と住宅棟からなる，全体延べ床面積約20万m~2の国際ビジネス拠点を創出する計画である.竹芝デッキ(港歩行者專用道第8号線；橋長約240m,幅員6m)は，そのプロジェクトの中で，JR浜松町駅から竹芝地区へ向かう歩行者の主要動線となり，旧芝離宮恩賜庭園に隣接するなど，地域の景観形成上も大きな影響が予想される.そこで，デザイン，景観性，施工性，維持管理性等を含む総合的な観点から，橋梁形式(橋面高さ約15m)，上下部剛結構造形状，シェルター形状,付属物に至るまで検討し，設計を実施したものである.また道路内の狭隘な施工ヤードでの基礎PCウェルの施工，首都高都心環状線を夜間通行止めして実施した首都高上空の桁架設など都市部インフラ整備に伴う施工上の諸問題に取り組んでいる.JR浜松町駅東側橋台部(昇降施設)が令和4年3月末に竣工して，プロジェクトにおける整備が完了し，竹芝デッキ(港歩行者専用道第8号線)の開通が予定されている.