多摩川スカイブリッジの施工

摘要

多摩川スカイプリッジは，平成26年に国家戦略特別区域の東京圏の一部として指定されている羽田空港の周辺地域と京浜臨海部の連携を強化し，成長戦略拠点の形成を支えるインフラとして建設が決定された.平成28年に都市計画変更およぴ自主的環境影響評価を行い，平成29年に工事を開始し，令和4年3月に開通の予定である.道路延長約840mのうち，多摩川渡河部は橋長約602mの鋼3径間連続鋼床版箱桁橋(複合ラーメン)，川崎側取付部は橋長約72mの鋼2径間連続飯桁橋を採用している(図-1).本稿は，羽田空港の航空法による高さ制限，多摩川の浅い水深と潮流，近接する環状第8号線および生態系保持空間などの様々な制約を考慮し，工事着工から約4年半という短い期間で実施した河川内での橋梁下部ェおよび橋梁上部ェの施工について報告するものである.