活イカの流通システム－漁獲から消費まで

摘要

新日韓漁業協定に伴い、日本政府からの特別基金によって、新たに日韓新協定対策漁業振興財団が発足しました。 そして、いくつかのプロジェクトが走り出しましたが、その一つに、イカの高付加価値化技術開発がありました。 これは、技術開発基金の助成を漁船協会が受け、技術委員会が3年前に発足しました。 イカ鮮度保持技術開発とイカ活魚技術開発の二つの課題がありまして、このうちイカ活魚技術開発は漁船協会自身で実施することとなり、日本軽金属と契約を結び、実施されました。 たまたまイカ活魚技術開発の委員長を著者の一人である山中が引き受けることになり、3年間実施してまいりました。 活イカの技術開発は極めて難しいといわれておりましたが、試行錯誤の結果、かなりの成果をあげることが出来ました。 平成13年3月末をもってこのプロジェクトは無事終了し、報告書も先頃刊行されたところです。 そこで、成果について紹介してみたいと思います。 本プロジェクトのキーワードは日本海、スルメイカ、小型イカ釣り船、漁業者経営安定、高付加価値、活イカ輸送です。