新型コロナ禍の中、 笑気ガスにジワリと需要増 年間50万人規模の国内美容整形手術件数増加を背景に、 年間出荷量300卜ン目前

摘要

外科手術の際の麻酔用途と しての亜酸化窒素(笑気ガス) は、ここ数年、需要縮小の一 途をたどってきたが、最近で は新型コ口ナ禍を背景に幾ら か需要増の傾向にある模様だ。 日本と比較して施術費用が 安く、また技術力も高いとさ れる韓国の美容整形外科手 術を受けに行く日本人の数 が、新型コロナ禍の影響で海 外旅行へ行けなくなつたため 減少し、また在宅勤務やマス ク着用が当たり前になつてい る昨今、「施術後の顔を隠せ る今の内に」と国内で美容整 形外科手術を受ける件数が増 えており、同手術向けに笑気 ガスの出荷が増えているとい う。また、外科的手術ではな いが、鎮痛剤として笑気ガス が使われる男性の脱毛施術件 数も増加していると見られて おり、美容整形手術分野での 需要増が、減少一途だつた笑 気ガスの回復傾向の要因の一 つになつているようだ。