フェラーリ488ピスタ - 488シリーズの画竜点睛

摘要

走路、あるいはサーキットという意を持つイタリア語である“ピスタ”。そhなサブネームが与えられたこのモデルの素性はまず、ベースモデルたる488GTBに大胆に手が加えられた、そのボディワークに知ることができる。458由来の流れるようなラインにメスを入れたことで、幾ばくかの批判も招いたリアフェンダー部分のインテークは、エンジン用の吸気取り入れ口をリアスポイラー部分へと移し、「7%の大型化」が伝えられるインタークーラーの冷却専用になったことを踏まえて、スプリッターを廃するなど形状をリファイン。それ以上に目を引くのが、エアダムからフロントフード上へのスムーズな空気の流れを狙って採用された、“Sダクドと呼ばれる大胆な空力デザインだ。フェラーリF1で2008年からいち早く採り入れ、現在では各チームが採用するこの特異な造形が、488GTB比でフロントに23%も大きなダウンフォースをもたらす効果を担うという。通常日に触れない部分では、左右に分離されたボディ前端のラジエターのレイアウトを一新。水平ベースで前上がりだった本体の配置を、逆に前下がりへと変更。ワンメイクレース用の488チャレンジから譲り受けたこのアイデアで、「冷却効率の10%向上と抵抗の7%低減を実現」と、細部の見直しは枚挙に暇がない。しかし、リファインのメニューの中にあって最大規模なのは、エンジンに対して量販モデルとは思えないレベルでの広範囲、かつ抜本的な手が加えられたことだ。