明日を拓くふたつの挑戦：ポルシェカイエンSハイブリッド／ディーゼル(PORSCHE CAYENNE SHYBRID/DIESEL)

摘要

本特集で述べてきたとおり、EUおよびドイツ連邦政府は自動車からのCO{sub}2排出に対して、規制と税制の両面で締め付けを強めようとしている。高性能スポーツカー·メーカーのポルシェとて例外ではなく、911やケイマン／ボクスターではエンジンの直噴化や7段PDKの採用で飛躍的な燃費向上を実現した。元来それらと比べ燃費の点で不利なSUVのカイエンは、直噴化については早めに手をつけたものの、より抜本的な対策が求められていたのはいうまでもない。EUによるCO{sub}2規制の概要が明らかになりドイツの自動車税制改革が実施される2009年、ポルシェはカイエンにディーゼルモデルを追加。そしてシュトゥットガルトに限られた数のジャーナリストを招き、カイエンSハイブリッドのプロトタイプのステアリングを委ねた。