Mercedes-Benz S500L

摘要

試乗の最終目的地は、地方の小さな空港だった。この閉鎖環境で安全装備を体験するために選ばれたロケーションのようだ。その入り口に、MBC用のちょっとしたコースが用意してあった。まるで地面が10cmくらい隆起したかのような、大きな段差である。これに左右輪同時に乗り上げて、そして下りる。一番近いのは、駐車場の入り口のスロープに30km／hで突入するイメージだろうか。それはまあ激しく揺れるだろうと思ったら、予想の半分くらいの動きで済hでしまった。ここまでのポテンシャルがあるなら、実は街中でも相当効いていたのだろう。効果が分かりやすいようにオン／オフ·スイッチでも付けた方がいいのかもしれないが、「ドライバーに意識される技術は、熟成が足りない」の格言からすれば、その必要はない。後の記事で解説する安全技術を含め、このSクラスは新型ながら、各能力の熟成度はかなり高いと言うことができ、技術の積み上げを実感させてくれる。これが、歴史あるブランドの仕事というものだ。