中堅石油会社シリーズ（2）ウラルスエナジー

摘要

ウラルズエナジー（正式名称はUrals Energy Public Company、以下UEと略記）の歴史を遡っていくと、ソ連時代にソユーズネフチェエクスポルトという貿易公団に勤務していたログネイコという人物とラマザイツェフという人物がソ連解体後の1990年代前半に設立したUrals Tradingという会社にたどりつく。 この会社は石油商社で、主としてルクオイルの生産する石油もしくは石油製品の輸出を手がけていた。 しかし、その後ルクオイルが石油の輸出を自ら直接手がけるようになったため、ロコとラマザイツェフは、石油生への進出を決断した。 そして、チマンヨラを拠点とする複数の石油生産企業した後、2001年にそれらの資産の管理を行うUrals Energy N.V社（以下UENと略記）を設立した。 UEN傘下の石油企業の中で最義挙規模を誇っていたのは、ルクオイルとの登発妻企業のテブクネフチで、年間生産量は2002年時点で100万tを超えていた。 ただ、2003年初めごろより、UENとルクオイルの間でテブタネフチの支配権をめぐるトラブルが生じ、ついには係争問題にまで発展した。 係争は結局、ルクオイル側が事実上勝利するという形で決着がつき、2003年春にUENはテブクネプチの株式をはじめとする石油関連資産のすべてをルクオイルに売却した。