ロシアの外国新車市場における法人需要

摘要

2002年ごろの時点では、法人向け外国新車市場における主な需要家は、外国企業の在ロシア事務所や現地法人で、全体の約75％を占めていた。 その後、市場規模の拡大に伴い、当該のユーザーのシェアは激減し2005年時点で35％にまで落ち込hだが、それでも、まだ法人向け外国新車市場における最大のユーザーであり続けている。 一方、最近、急激にシェアを伸ばしているのが、ロシアの法人である。 ロシアの法人需要は、公官庁の需要と民間の需要に大別されるが、最近、とくに公官庁の需要の伸びが目立つ。公官庁の場合、ロシアで生産される乗用車を購入する義務を負わされている場合が多いのだが、ロシア国内での外国車の現地生産が本格化した2003～2004年ごろより、ロシアの公官庁が好hで現地生産の外国車を購入するケースが目立ち始めているのである。 たとえば、サンクトペテルブルグに所在する公官庁はフォードの現地生産車を積極的に購入しているし、大統領府はカリニングラードで生産されたBMWを購入している。 その結果、2002年時点ではゼロに近かったロシアの公官庁のシェアは現在25％以上に達している。