自動車産業時評

摘要

マグナ·インターナショナルはカナダを拠点とする世界有数の部品メーカーで、フォード、トヨタ、ホンダ、VW、ポルシェ、GM、ダイムラー·クライスラー、三菱自動車、現代、Great Wall等に部品を納入している。 2005年のグループ全体の売上高は228億ドルに達する。 その他、同社は完成車のOEMメーカーとしても知られており、たとえば、グループ企業のオーストリアのMagna Steyr社は、BMWX3、メルセデスベンツEクラス、Gクラス、Saab 9-3 Convertible、Jeep Grand Cherokee、Chrysler300等の生産を行っている。 マグナの名前が最初に浮上したのは、2006年6月のことであった。 同月半ばに、サンクトペテルブルグ市行政府の投資·戦略プロジェクト委員会のソコロフ議長が、「マグナ·インターナショナルからの要請があったので、シュシャーリ地区（同地区ではトヨタとGMが現地工場を建設中）に約40haの工場用敷地を提供することを提案した」と発表したのである。 ソコロフ氏によれば、マグナの投資予定額は約5,000万ドルで、第一段階ではプラスチック製自動車内装部品が生産され、将来的にはギアボックスも生産される予定とのことであった。 その後、しばらくマグナの名が取りざたされることはなかったが、2006年秋になり同社がAvtoVAZ（ヴオルガ自動車工場）およびGAZ（ゴーリキー自動車）グループというロシアを代表する大手純国産車メーカー2社と、それぞれ個別に協力交渉を行っていることが判明した。