音場、音圧場とその測定

摘要

今回は音場の話である。音場は直接測る事ができないので、音圧場やエコー高さの等高線が代用される。実際の音圧のより正しい測定法などについて言及する。第1図や同様の図が「音場」又は「音圧場」の例として多くの本に掲載されている。が、図の左にスケッチで描いたが、平面振動子の前に回折格子を配置して、6個の隙間から出た音のと「音圧」相当をシュリーレン法で観測したもので、平面振動子の音圧場の観測例ではない。寧ろ平面振動子からの平面波の送信音圧場と複数の疑似点音源からの音圧場は異なる事を示している。アレイ探触子も素子ピッチと制御位相を等価波長より十分小さくしないと上手く機能せず、大きなグレイティング·ロブが発生する。激しい干渉は各隙間から出てきた音のBED（Beam Edge Diffusion and Diffraction）による。「音圧が低い」=「反射が弱い」とは限らず、誤解されている。