電磁波レーダ法に基づくコンクリート内埋設物の探査精度向上技術: コンクリート内埋設物探査に適した信号処理

摘要

電磁波レーダ法は、パルス電磁波の埋設物表面からの反射エコーを検出することにより埋設物を探知する方法であり、近年、コンクリート探查向けの小型レーダ探査装置の性能向上とともに広く使われるようになった。一方で、埋設物の配置によっては探知が困難になる場合もあり、適切に探査装置を扱うには、レーダの伝搬·反射特性等に関する十分な理解が必要になることも多い。埋設物を自動判別する機能を備えた探査装置もあるが、電線管等が不規則に並hだ埋設物に対しては、熟練者の判別能力に及ばないのが実情であり、現場では、特別な知識や技能を必要としない探査方法への期待が大きい。この問題に対する解決手段として、受信波形に適切な信号処理を行うことにより、電磁波レーダ法による埋設物探査精度を向上させる方法について検討した。