火技解釈での放射線透過試験方法と判定基準の根拠

摘要

発電用火力設備の技術基準の解釈（以下、火技解釈）では、放射線透過試験（以下、RT）を行う者は、JIS Z 2305に基づく有資格者を要求している。JIS Z 2305の資格取得及び教育では、RT関連の日本産業規格（以下、JIS規格）を基にしている。JIS規格では、1995（平成7）年に材厚を基にした規定から母材の厚さを基にした規定に改正されており、材厚等に基づいた旧JIS規格に関する知識が薄れつつあった。一方、火技解釈のRTは、米国機械学会規格（以下、ASME規格）、旧JIS規格及びJIS規格を適宜用いて独自に材厚を基に規定していた。本稿では、28年版火技解釈以前のRTの規定概要、28年版火技解釈におけるRTの方法と判定基準の技術的根拠等について紹介する。