新しい電力供給ネットワークシステム：分散電源の系統連系に係る実証研究－6)電力ネットワーク技術実証研究

摘要

新エネルギー等の分散型電源が大量に電力系統に連系される場合，系統電圧の上昇や周波数変動，また短絡電流の増大や既存の保護協調·保護リレーの動作への影響等が危惧されている．既存の電力系統に新エネルギーによる分散型電源を大量に連系するためには，系統電力と分散型電源の調和を図るための技術開発が不可欠である．昨今の太陽光発電の普及に見られるように，中小規模の分散型電源の多くは配電系統を主体に連系が進むと予測されることから，とくに配電系統における対策技術が重安である．本研究は，（独）新エネルギー·産業技術総合開発機構（NEDO技術開発機構）からの委託研究として（財）電力中央研究所が実施しているもので，平成16年度～平成19年度にかけての4カ年で下記を目的とする実証研究を行うこととしている．「配電線に新エネルギー等の分散型電源が大量に系統連系された場合でも，系統制御機器等の適切な制御により系統安定化を図り，系統電力の供給が円滑に行われるようなシステムを開発し，その効果を検証する」．