兵庫県グリーンエネルギー推進プログラムについて

摘要

20世紀において，大量生産·大量消費·大量廃棄といった物質的に恵まれた生活を享受してきた．その反面，地球温暖化が進行するとともに，化石燃料等の有限な資源の枯渇が喫緊の課題となっており，未来にわたり持続可能な社会を形成する必要がある．そのため，兵庫県では，1997年3月に「ひょうご新エネルギービジョン」（以下「ビジョン」という．）を策定し，新エネルギーの導入促進を図ってきたが，国の「長期エネルギー需給見通し」の見直しや「新兵庫県地球温暖化防止推進計画」（以下「新計画」という．）の策定を踏まえて，ビジョンを見直し，省エネルギーや新エネルギーの具体的な目標を設定するとともに，県民·事業者の省エネルギー·新エネルギーに係る行動指針や，省エネルギー対策と新エネルギー導入に関する将来的方向性を示し，エネルギー面での循環型社会の形成に向けた「グリーンエネルギー推進プログラム」（以下「プログラム」という．）を2002年7月に策定した．以下では，プログラムの概要や推進状況等について紹介する．