都市政策によるCO_2削減効果と持続可能性評価のための土地利用交通モデル

摘要

本研究では，都市政策がCO_2削減と持続可能性に与える影響を評価するために，都市の活動主体の行動を明示した土地利用交通モデルを構築する．これは，世帯や企業の交通と立地に関わる行動原理を想定し，政策が主体行動を通じてCO_2排出を含む都市活動に与える影響を分析するとともに，想定する行動原理に照らして人々の幸福度や生活の質への影響把握を試みるものである．ここでは，都市構造を単純化した仮想的な都市を想定し，このモデルを用いてコンパクト化策，モーダルシフト策の潜在的な効果，影響を試算する．以上により，都市の緩和策を複眼的に評価する方法論として，土地利用交通モデルの利用可能性を示すことが本研究の目的である．