エネルギー技術イノベーションと科学的エビデンス

摘要

40年という長期スパンでエネルギーを検討する際にはイノベーションの考慮は必須である．これは気候変動緩和策にもあてはまり，2019年6月に国連気候変動枠組条約に提出された日本のパリ協定における長期戦略でも，（非連続なものも含めて）イノベーションが100回以上言及され，重要性が強く認識されている．またエネルギー分野の今後のトレンドを指す言葉として，3Dsがよく使われる．脱炭素化（decarbonization）に加えて分散化（decentralization），デジタル化（digitalization）がある．これらにはイノベーション，特にラディカルなイノべーションが重要であることは想像に難くない．