台湾高速鉄道の最近の状況

摘要

台湾高速鉄道は、2007年1月5日に営業開始もて以来、当初の目論見にまでは達していないものの、台風·地震等の自然災害に伴う輸送障害を除いては大きなトラブルもなく順調に営業成績を伸ばしてきている。2000年頃からこの建設にかかわってきてその後の状況をフォローしてきたメンバの一人として、日本のシステムをベースとした高速鉄道が台湾の国民に受け入れられ、旅客輸送体系の一翼を担う状況になってきていることはまことによろこぼしいことである。また、今回の東日本大震災に際して、台湾の方々から150億円を超える莫大な義援金を戴いているとのことが報道されている。これは、台湾の人達の親日感情の強さの現れであるとともに台湾の人達のやさしさなのだろう。ここでは、台湾高鉄（台湾高速鉄道を運営している鉄道会社、正式名称は、「台湾高速鐵路股份有限公司」）から公表されているデータを基に輸送関係、乗車券等について説明を加えることとする（図-1路線図参照）。