半閉止板を用いた天丼レターン方式クリーンルーム－室内差を利用した天井レターン方式クリーンルーム

摘要

クリーンルームの方式には、垂直一方向流と非一方向流がある。 歩留りを重視する半導体工場や液晶工場の工程では全面一方向流を採用していたが、昨今の省エネルギー·省コストの思想の為、部分的に非一方向流クリーンルームを採用する傾向にある。 天井チャンバーを用いた非一方向流クリーンルームでは、天井部に清浄空気を吹き出すFFU（ファンフィルタユニット）と閉止板とで構成されるが、閉止板下面には滞留域が形成される。 この滞留域では周囲の清浄空気にて一部希釈されるものの塵埃はいつまでも留まり、汚染域を形成すると同時に凝集等で大粒子化した塵埃は沈降し、製品を汚染することとなる。 半閉止板を用いた天井レターン方式クリーンルームは、閉止板領域の一部に半閉止板を用いることで、滞留域の一部の空気を天井チャンバーに戻すことができ滞留域を縮小すると同時に、滞留城内の塵埃濃度も低下させることが出来るシステムである。