伝送シミュレーションを用いたNyquist-PAM4方式のロールオフ率の検討とDSP回路規模の推定

摘要

ナイキスト帯域圧縮は狭帯域デバイスを用いて高速信号を生成する上で有効なデジタル信号処理技術である。しかしながら、信号の狭帯域化のためにロールオフ率を減少すると、光変調振幅（OMA）の減少や回路規模の増大を引き起こすことが知られている。そこで本論文では、伝送シミュレーションを用いてアナログ回路で構成されるPAM4 送信器とデジタルNyquist-PAM4送信器の性能比較を行い、ロールオフ率と伝送性能の関係について解析を行う。その結果、ロールオフ率小のナイキスト帯域圧縮の適用が性能面とコスト面で有効であることを示した。またロールオフ率を0.1とした場合のDSPの回路規模の見積例を述べ、小型光送受信器に実装可能であることを示す。