アンゴラ向LPG FPSOの開発建造＜世界初のLPG FPSOを実現させた開発·建造技術の紹介＞

摘要

原油と共に産出される随伴ガス（プロパン、ブタンなどの石油ガス）は、従来はその場で焼却されるか、油田の自噴力保持のため元の油田内に戻されていた。しかしながら、近年、環境問題のクローズアップ、CO{sub}2削減やエネルギー資源の有効利用という観点から、随伴ガスを液化ガスとして製品化し、消費地に運ぶ動きが注目されてきている。製品化のためにはガス分離装置、液化および冷凍装置、貯蔵タンク設備などが必要となる。海上プラットフォームと陸上タンクを利用する方式や陸上に全施設を設置する方式など各種方式があるが、そのなかで、貯蔵タンクを船体内に設け、甲板上にプラントや冷凍装置を設ける「浮体式液化石油ガス生産貯蔵積出し設備(LPG FPSO, LPG Floating Production, Storage & Offloading system)」は、コスト面のメリットが期待できる方式であり、陸地から遠くかつ深い海域など採算的にマージナルな海域にも活用が期待される方式である。