水のライフライン：第3回 続·アフリカ大陸の水ライフライン＜〈レソト高原水資源プロジェクト〉〈オカヴァンゴ川分水計画〉〈コンゴ横断送水パイプラインプロジェクト〉＞

摘要

アフリカ大陸の水事情をマクロ的に類別すれば、大陸北部には、概して、年間1人当たりの水資源賦存量が1,000m{sup}3未満の慢性的な水不足(Chronic Water Scarcity)や1,000～1,700m{sup}3の水ストレス(Water Stress)状態にある国々が多い。 一方、大陸中部、特に南大西洋側の中西部の国々は、アクセス面を別にすれば、量的には3,000～10,000m{sup}3のほぼ充分、或いは10,000m{sup}3以上の豊富な水資源に恵まれている。 南部地域の国はその中間的な水事情にあるが、南端の国の南アフリカ共和国（RSA、以下南アと略す）や、内陸国のジンバブエなどは水ストレス状態にある。 リビアの大人工河川プロジェクトとほぼ同時期、大陸南端の国、南アとその内陸国であるレソト王国においても、大規模な水移送プロジェクトが着手され、進められている。