石油精製·石油化学プラントの配管と装置：配管材料－二相系スーパーステンレス鋼管（大径薄肉シームレス管の耐食性等）

摘要

ステンレス配管分野において二相系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比べ若干なじみが薄い。 原因として溶接性を含む加工性が劣ることが挙げられ、管の製造側、需要側ともにこれを避けてきた傾向がある。 しかしながら、「孔食」、「隙間腐食」「応力腐食割れ」が問題となるような環境においては優れた耐食性を示し、特に近時原料コスト上昇の著しいニッケル、モリブデンを多消費することなくこれらの性能を確保できるという特長はもっと見直されていい。 スーパーステンレス鋼といわれる分野においても、同様のことが言える。 当社ではこのほど製造供給側に課題が多く、流通が非常に限られてきた二相系スーパーステンレス鋼シームレス管について、外径16''までの製造体制を構築したので紹介する。