永久凍土地帯のライト·オブ·ウェイ(ROW)とパイプラインのモニタリング＜Norman Wellsパイプラインの経験から＞

摘要

北米およびシベリア地域で開発·計画中の石油および天然ガス·パイプラインは市場となる五大湖周辺および極東諸国への途中で長距離に亘って種々の永久凍土地帯を通過しなくてはならない。 これまでアラスカのPrudho占BayからValdezへのTAPSパイプラインや西シベリアから欧州へ延びる世界最大の口径56インチのパイプラインは数多くの不祥事を発生させている。 特にシベリアでの永久凍土地帯のパイプラインは、モスクワ大学の凍土学の第一人者であるエリショフ教授によるとかなりの量がパイプラインから漏洩（Gazpromは否定しているものの、漏洩が10数％という教授もいる）しており、それが地球温暖化に大きな影響を与えているとの指摘もある。 本稿は、訳·編者の友人でもある西側の永久凍土内パイプラインの専門家の論文（2002年9月のInternational Pipeline Conferenceで発表）を読者に分かりやすく翻訳·編集したものである。