コンクリー卜廃材から機能性材料の開発--Development of Functional Material from Concrete Wastes

摘要

コンクリート塊から発生する再生骨材（粗骨材·細骨材）の有効利用について検討し，次の結果を得た。 （1）再生粗骨材を利用したコンクリートの圧縮強度は，標準と比較して約35％低下したが，再生細骨材利用の場合は10％以下であった。 粗骨材，細骨材とも再生骨材を使った場合は40％以上強度が低下した。 （2）再生粗骨材を塩酸（1：10）で処理することにより，再生骨材（粗骨材·細骨材）を使用した場合と比較して圧縮強度が約10％上昇した。 （3）Ⅹ線分析顕微鏡により分析した結果，再生骨材を使用した場合は，モルタル中のカルシウムが多く付着していることがわかった。このことが圧縮強度の低下した原因の1つであると考えられる。 （4）コンクリート廃材の微細試料を水熱処理することにより，A型とⅩ型混合のゼオライトを合成できることを見いだした。