7090系アルミニウム合金急冷凝固材の組織と機械的性質に及ぼすScとZr添加の影響

摘要

7090アルミニウム合金とCoの代わりにFe，Fe＋Ni，Mnを添加した急冷享疑固P/M材に0.2Sc＋0.2Zrを添加した合金について，急冷凝固フレークとP/M材の組織と機械的性質への効果を調べ以下の結論を得た。 （1）sc＋Zrを添加した合金の急冷凝固P/M材ほ，遷移金属化合物とAl_3（Sc，Zr）が微細に分散している状態が確認された。 79M6－SZ以外の合金ほ，押出したままの状態でSc＋Zrの添力酌ごより高い硬さとなる。 また各温度で焼なまし後もSc＋Zrを添加した合金が高い硬さを示した。 （2）T6処理を行うと，7090－SZと79FN3－SZほSc＋Zr無添加合金より高い硬さを示した。 T6処理後のSc＋Zrを添加したすべての合金で，粒径が5～10nmのAl_3（Sc，Zr）および，Al_3（Sc，Zr）に比べて非常に細かいγ′相が観察された。 （3）7090－SZのF材およびT6材ほ，7090のF材，T6材よりもすべての試験温度で高い耐力と引張強さが得られた。 （4）T6処理した7090ではSc＋Zrの添加による疲労寿命の向上が認められた。 おぁりに，この研究の一部は日本大学生産工学部ハイテクリサーチセンターの研究資金により実施されました。 また，卒業研究生として本実験の遂行に協力された垂水章太郎，堤洋典の両氏に深く感謝いたします。