Al-0.7％Mg-0.4％Si-0.2％Cr合金の冷間圧延および焼なまし処理による結晶回転と再結晶

摘要

圧延による変形とその後の焼なましに伴う回復·再結晶の研究手段として，X線回折による極点図測定には，大面積中に含まれる多数の結晶粒からの情報が得られるという長所がある反面，個々の結晶粒についての情報が不鮮明になるという欠点がある。一方，TEM（Transmission Electron Microscope）を手段として用いた場合には，微小部の解析は明確に行えるが，視野が狭く，全体的な変化の把握には不向きである上に，像のコントラストが方位に敏感すぎるため，同程度の転位密度の領域であっても明暗の異なる像になるという欠点がある。