管及び線の引抜きへの超音波付加

摘要

線及び管の引抜力は超音波振動するダイスを用いることによって減少させることができる。 従来の線及び管の引抜における主要な問題点は変形領域に強い力が生じることである。 従来の線及び管の引抜と比較して、超音波を付加することにより引抜力が減少し、加工プロセスにおける限界が拡張される。 ダイスの励起にはいくつかの異なった技術を用いることができる。 一つの可能性は、振動モードを変化させることである。管及び線の引き抜きにおいては、ダイスは通常長手方向に励起される。 振動の方向が引接方向と平行であれば、主として影響を受けるのは被加工材とダイス間の摩擦である。 独Stuttgart大学の金属加工技術研究所では、超音波のトライボロジー及び被加工材の成形性への影響を研究するプロジェクトを発足させた。 研究の目的は、超音波の表面への影響を体積効果より分離させることにある。