軸流圧縮機の失速·サージ概論（第14回）：第12章 壁面処理による失速·サージの防止法（その1）－サクションリング、ケーシングトリートメント

摘要

前回（ターボ機械Vol.xxx，No.yyy，PP.aaa-bbb）はサージ限界への対応として従来から行われてきているいわゆる容量制御について述べ、その自由度の向上による改良について触れた。今回は、失速·サージ特性そのものの改善の手法として注目されているサクションリング、ケーシングトリートメントなどの壁面処理について原理とその効果について述べる。段特性そのものの低流量域特性または失速特性の改良を図るものとして、最近、動翼先端の壁面に何等かの処置を施すことにより失速を遅らせる手法、例えばケーシング·トリートメントやエアセパレータと呼ばれる方法が開発され、実用化され始めている。 本章ではこれらを紹介する。