第3回ナノサイエンス·サマー道場報告

摘要

第3回ナノサイエンス·サマー道場は、「半導体ナノサイエンスとその応用」と超して、2004年8月17－19日長野市の郊外飯綱高原で開催された。 その報告をするにあたり、まず今回のサマー道場を企画した背景から述べることにする。半導体はナノサイエンス·ナノテクノロジーの本家本元であり、いわゆるユビキタス社会を実現する原動力である。特に、半導体産業の中核をなすシリコンデバイスの発展はナノサイエンスとナノテクノロジーを除いて語ることは出来ない。 一方、シリコンではカバーできない発光デバイスや超高速デバイス用材料である化合物半導体においては、近年窒化物が大変大きな関心を集めている。 また、量子井戸の開発に始まった半導体低次元系の研究は、量子ドットさらには量子計算の研究へと発展し、ナノサイエンスの先頭を走っている。 さらには、半導体と磁性を融合したスピントロニクスの急速な発展も大きな関心を集めている。 これらの、まさにナノサイエンスの宝庫である半導体分野の興味深いテーマを出来るだけ網羅し、かつその本質がよくわかるプログラムを如何に編成するかに大変腐心した。幸いにも、各界の第一人者に講演を快諾していただき、右欄のような大変豪華なプログラムが編成できた。 以下、プログラムに沿って道場の概要を報告しよう。