特集「オレオサイエンスの基礎·応用研究から生み出された工業製晶」の企画と編集にあたって

摘要

オレオサイエンスの領域は広く，定義づけするのは難しいのですが，大雑把に捉えると「油脂·脂質」「界面活性剤」などの素材や「コロイド·界面」，「酸化」，「代謝」などの状態·現象（変化）を扱ったものだと考えております。 オレオサイエンスは，大学や公的研究機関等で基礎的あるいは基盤的な研究が行われておりますが，民間企業でも応用的あるいは開発的な研究が行われ，食品，化粧品，塗料，石油製品，石油化学工業製品等の幅広い商品が開発されてきました。 従来，大学·公的研究所側と企業側では，研究の目的，方向性，内容が大きく異なっていたため，一部を除いて，研究が別々にあるいはあまり関連性を考慮しないで行われていました。