自然をy=axで表した偉人たち（3）

摘要

ジョージ·ガブリエル·ストークスの名は日本ではあまりなじみがなく、実際、大学の教科書においても流体力学の分野でちょっと耳にするくらいである。しかし、このアイルランド生まれの数学者￠物理学者のストクスは、絶対温度目盛の導入で知られる物理学者ウイリアム￠トムソン（＝ケルヴイン卿；1824～1907）および電磁場の基礎方程式で有名な物理学者マクスウェル（1831～1879）とともにケンブリッジの自然哲学の三羽がらすと呼ばれ、19世紀半ばの数理物理学の分野でケンブリッジ学派の名声を大いに高めた人物なのだ。 その業績は多岐にわたり、ここにすべてを披露することができないほどである。 そのなかでとくに注目されるのほ、流体中を落下する粒子の速度に関する「ストレクスの式」、および粘性流体についてのナヴイエ＝ストークスの式である。 後者の式で粘性率＝0とおくと、完全流体に対するオイラーの運動方程式が得られる。