建築用仕上塗材がリニューアル市場を牽引

摘要

「建材フォーラム」創刊500号、誠におめでとうございます。半世紀近くに亘り業界の最新情報を配信してこられたことに対し、深く敬意を表します。さて、建築需要は東京オリンピックをピークに下降するとの見方がある一方、21世紀半ばまでは堅調に推移するとの見方も多くあります。その背景にはインバウンド需要に対する宿泊施設の増加、大都市を始め地方中堅都市のコンパクトシティ化に向けた再開発、大型病院や庁舎など公共事業の拡大などが挙げられます。しかし長期的にみると少子高齢化や世帯数の減少による相対的な需要減、作業員不足や長時間労働の是正による施工能力の減少など課題が多いのも事実です。また、建築用仕上塗材は、日本塗装工業会の統計を勘案すると7～8副が改修市場で使われており、いわゆる新築中心の建築着工統計には連動しにくいものと推察されます。