武蔵60番勝負の日々～廻国修行と勝負の遍歴～その1

摘要

今回は武蔵が自ら著した「五輪書」地の巻の序文から見ていきましょう。「…我、若年のむかしより兵法の道に心をかけ、13歳にして初めて勝負をす。そのあいて、新当流有馬書兵衛という兵法者に打勝ち、16歳にして但馬国秋山という強力の兵法者に打勝つ。21歳にして都へ上り、天下の兵法者にあい、数度の勝負を決すといへども、勝利を得ざるという事なし。其後国々所々に至り、諸流の兵法者に行合い、60余度迄勝負すと威へ度も、一度も其利をうしなわず。其程、年13より28，9迄の事也。」