現代左官事情（その55）/「建築と左官」

摘要

遠山元一が来客用として使用するために造った中棟は、二階建とし、当時の都会風で書院造りとしてある。2階部分の屋根は上方にむくりをつけた入母屋屋根で、高欄が意匠の変化をリズミカルにする。外壁は卵色の漆喰仕上げとなっている。メインの18畳の大広間は5寸角の柱に長押がつけられている。 内壁は本霞の砂壁仕上げで素材が柘村石とされている。