労働と生活～ワーク·ライフ·バランスの視角～

摘要

年末の恒例行事となった，京都清水寺買主きごうの揮毒による2007年の「今年の漢字」は「偽」だった。わが労働の世界も「偽」に充ち満ちてしまった。 競巫罢堌摗工悉坤欷猡胗谜Zとなり，最近では「偽装管理職」などというのも出てきた。 それは役職を水増しして管理職手当をくれるなどというありがたいものではない。 逆に「管理職」に仕立て上げることによって労働条件の切り下げをはかるという手口である。 昨年大いに議論となった日本版ホワイトカラー·エグゼンプションは「上級」ホワイトカラーを労働基準法上の労働時間規制の対象から外すことによって「残業代ゼロ」にしようとする制度であった（詳しくは拙稿「日本の労働時間」本誌62巻2号を参照されたい）。