教員の長時間労働の現状が認められず!熊本地裁判決を問う

摘要

教員の長時間労働解消に向け，2019年秋の臨時国会に「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法（以下,給特法)」改正案が提出された。同法案は12月に成立した。改正内容のーつ目は，教員が学校内で勤務している時間を「在校等時間」とし，1日の在校等時間から所定の勤務時間を除いた1か月間の合計時間の上限を45時間（以下，時間外勤務の上限)，1年間の合計時間を360時間と定め，服務監督権者である教育委員会，管理職は責任を持ってこれらの上限を守ることとした。ニつ目は，一年単位の変形労働時間制の導入である。