最新の高出力ダイレクトLD発振器のビーム整形によるレーザ加工品質の向上

摘要

大手自動車メーカーのフォルクスワーゲン社では，自動車ボディ材料に，より経済性が高く耐腐食性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を適用したが，これまでの高出力DDL発振器のシングルビームによるレーザプレージング工法を適用した場合と比べて接合品質面において加工品質問題を見出した。この問題を解決すべく，改善に取り組hだソリューションが高出力DDL発振器の容易なビーム整形性を生かしたレーザーライン社のマルチスポット技術である。同社では，現在自社開発のマルチスポットモジュールを用いた“トリプルスポットビーム”，“スポットインスポットビーム”でレーザ加工品質の改善，向上に大きく貢献している。本稿では高出力半導体レーザ光のマルチスポットモジュールを使用したビーム整形技術とそのレーザ加工品質改善について述べる。