6000系アルミニウム合金の高品質な溶接を可能とする電動サーボ式スポット溶接機

摘要

このようなマルチマテリアル化により，軽量化素材が多く採用されることになるとFSW（摩擦攪拌接合），SPR（セルフピアスリベット），MCL（メカニカルクリンチング），レーザ溶接，アーク溶接，接着剤，抵抗スポット溶接など様々な接合方法が必要となるが，どの接合方法も一長一短があり，1つの接合方法に放り込むことは，非常に困難である。この状況にあって当社では，自動車メーカの工場で多く使用されている抵抗スポット溶接をメインとしてアルミ合金の接合方法の研究を進めてきた。本稿では，ロボット搭載の電動サーボ式ガンを使用して，アルミ合金の中でも，ベークハード性に優れ，今後多くの自動車メーカが採用すると予想される6000系アルミ合金を使用して，高品質な溶接が可能となるアルミスポット溶接工法の開発を行った結果について報告する。あわせて，アルミ合金に適した大電流，高加圧力に対応した抵抗スポット溶接システムや，新製品である電動サーボ式定置スポット溶接機による高品質溶接のメカニズムや特徴についても紹介する。