ガイド波を用いた鋼板接着補強床版の損傷状態の非破壊評価

摘要

鋼板剥離部への水の侵入の有無は床版の損傷評価の重大な判断材料となる。もし水の浸入が確認されれば、鋼板の上部にある鉄筋コンクリート床版に大きな損傷が発生していることを示唆することになるからである。しかし、打音法やレーザー法では、鋼板の剥離の存在を検出できても、剥離した鋼板上の滞水の有無の判定はできなかった。そこで、超音波ガイド波の伝搬特性を利用して、滞水の評価を含めた鋼板接着補強床版の損傷状態の判別方法を開発したので、本稿で紹介する。